局部義歯
義歯で、一本でも歯が残っている場合の義歯を
局部義歯と言います。 ですから、一本の歯を補綴する為の義歯もあれば、 23本の歯を補綴する為の義歯もあります。 |
局部義歯の種類
レジン床の場合、普通の設計であれば保険適用の範囲ですが、特別なアタッチメントを使用した場合は保険給付外となります。
局部義歯については、症例毎に設計等かなり違いがあるので、
その時々で検討することになります。
局部義歯の構造
局部義歯は、維持装置と義歯床、他に人工歯・補強線・バー等により構成されています。維持装置:維持装置は、大きく分けて義歯の中に取り付けるものと義歯の外に取り付けるものがあります。
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義歯の外に取り付けるものの代表としてはクラスプがあります。 これは、針金を曲げて作ったバネ状のものや、 鋳造したもので歯を取り囲むバネ状のものです。 他には、スパー等があります。 |
義歯の中に取り付けるものをアタッチメントと言います。 この図で紹介しているのは総義歯で、しかも残根上義歯ですから、 少し違いますが、似たようなものと考えても良いと思います。 この代表がテレスコープシステムと、 最近流行の磁性アタッチメントを使った義歯だと言ってもよいでしょう。 テレスコープは、残っている歯に被せ物をして、その上に義歯を入れます。 この場合の義歯は、内部に被せ物のカバーのようなものを取り付け、 それを被せ物をした歯に被せて、これを維持装置として使います。 磁性アタッチメントは、残っている歯と義歯の同じ位置に磁石を付けて、 それを維持装置として使うものです。 どちらの場合も外からは見えない、或いは殆ど見えない為、審美性に優れています。 違和感もクラスプを利用した義歯より少ない傾向があります。 保険適用外なので、かなり高価なものになります。 |
取り扱い方法
取り扱い方法等の注意事項は総義歯に準じます。ただ、維持装置があるので、その部位の清掃に留意します。
その他の局部義歯
例外的にインプラントを利用した局部義歯もあります。普通だと総義歯になるケースで、 どうしても維持が求められない場合など、
義歯の支えをインプラントを入れた歯に求める場合です。
これは局部義歯であり総義歯でもある症例です。
インプラントの詳しい説明はメニュー或いはこちらよりお入りください。
最近では留め金のない義歯も使われています。「スマイルデンチャー」「フレキサイト」「バルブラスト」と呼ばれるものです。
普通の義歯
スマイルデンチャーは、「スーパーポリアミドナイロン樹脂」という素材でできている薄く・軽く・弾力のある入れ歯です。
留め金がないので、見た目が良いという点が一番の特徴です。
これらの入れ歯は見た目が良いというメリットがありますが、
ものを噛む能力が低いという欠点もあります。
また、比較的短期間(2年程度)で材質が劣化してしまうことが多いと言われています。
今後、この問題をどうするのかが課題になっています。