歯牙の脱臼

  • ぶつけたりして歯がぐらぐらになった場合

    受診するまでの間、歯がすぐにでも落ちそうな状態でしたら、軽く押し込んでおきます。
    歯が取れて口の中に落ちたら、すぐに清潔な手で抜けたところにそっと差し込むか、 舌の下や頬粘膜と歯の間など、口の中に入れるなどして乾燥を防ぎ受診します。


  • ぶつけて抜けてしまった歯が下に落ちてしまった場合

    歯の汚れを水道水で軽く洗います。
    抜けてから元の位置に戻すまでの時間の長さと歯が元の位置で機能を果たすようになる可能性は反比例します。
    ですから、なるべく急いで受診します。
    洗う場合は、歯の根の部分を洗う時は、歯の頭の部分をもって、できるだけそっと洗い、 歯根の周囲にある歯根膜という組織を保護することを最優先にします。


  • 抜けた歯を持っていくときに注意すること

    乾燥しないように気をつけます。
    具体的には、牛乳の中に入れるか、口の中に入れるという方法があります。
    口の中に入れるのは、乾燥しないように唾液中で潤しておくためです。
    この場合、飲み込まないように気を付けるのは言うまでもありません。
    以上のものが無理ならば、水の中に入れておきます。


  • 歯がなくなっても受診の必要があるか

    根の一部などが折れて残っている場合や、顎の骨に骨折を起こしていることがあります。
    また、歯を抜けたままにしておくのは、周囲の歯に悪影響を及ぼします。
    従って、歯がみつからない場合でも、受診します。


  • 乳歯の場合

    永久歯と同じ扱いで受診します。
    しかし、乳幼児は本人の協力が得られない上、周囲の歯も乳歯ですから、 完全な固定源とは成り得ません。
    このため、数日後に再び抜けてしまうことが多々あります。
    このような場合は、永久歯が生えるまでの経過観察が主となります。
    経験では、一度歯牙の打撲や脱臼を経験した子供は、 後々まで何回も同様のことで受診する傾向にありますので注意が必要です。