六歳臼歯(第1大臼歯)
小学校に入学する頃生えてくる最初の永久歯。これが六歳臼歯(第1大臼歯)です。
六歳臼歯の役割
これは、永久歯列の歯並びの中心となるといっても過言ではないでしょう。大きさ、噛む力、根っこの丈夫さ、そのどれを取っても、他の歯牙より優れています。
噛む力についてだけでも、成人の場合、最大で60キロくらいの噛む力に耐えうるものです。
この歯を失うことにより噛む力は半減すると言われています。
このように重要な役割を果たしている六歳臼歯ですが、
残念なことに、生えてすぐ虫歯になってしまう ことがとても多く見られます。
これは、生えてくる途中、歯肉に埋もれている期間が長く、
また、一番奥の乳臼歯よりさらに奥に生えてくることから、
歯ブラシが届きにくく歯磨きが不十分になることに起因します。
歯磨きのポイント
六歳臼歯は、歯肉に埋もれていることが多いので、出血したり、痛がったりということがあります。これは、歯ブラシにかける力を弱くして磨くことで解決します。
もう一つは、普通の歯と同じように磨こうとすると届かない部位にありますが、
少し口を閉じた状態で、口角から、ダイレクトに六歳臼歯を目がけて磨くことで解決します。
このどちらも、子供だけでは不可能と言ってもいいと思います。
これだけは、親御さんが必ずチェックしてあげて欲しいことです。
予防を手助けする
生えてすぐの歯は表面の石灰化が不十分な為、虫歯になりやすいものです。
こういった歯には、フッ素塗布が有効です。
もう一つの効果的な方法は、シーラントです。
どちらの方法を採ったとしても、それはあくまでも補足的な手段で、
あくまでも主体となる予防法は歯磨きだということを忘れてはならないと言えます。