歯の漂白

何らかの原因で歯の色に異常が発現した場合、削ったり被せたりせずに、
それを解決してくれるのが、歯の漂白です。
以前は、こういった場合の治療と言えば削って被せるのが主流でしたが、
今後は漂白による治療が主流となるのではないかと思われます。

色々な歯の漂白法

最初は無髄歯(神経が死んでいる歯)の漂白です。
過ホウ酸ナトリウムと過酸化水素水によるウォーキングブリーチ法
外傷や不適切な根管治療によって生じた歯牙の変色に主として行われます。
これは、歯髄腔に入れて行う方法です。

次に有髄歯の漂白法です。
これは、歯髄が生きているので、当然歯の表面から行う方法です。
これはまた2つに分けられます。

最初は歯科の診療室で行われる方法

過酸化水素水と触媒の粉末から構成されているものを使い、 化学反応と光反応により漂白する方法です。
これは、部分的な漂白もできるというのが、大きな特徴です。
ただ、術後の知覚過敏が起こる場合もあるのが欠点です。

次にご家庭で行う漂白法(ホームブリーチング法)です。

とはいえ、当然歯科医の指導の元に行うものであることは言うまでもありません。
歯列に適合し歯頸部まで被覆するように作られたカスタムトレー中に薬剤を塗布して、 それを自宅で装着することにより行う漂白法です。
具体的には、過酸化尿素ゲルを塗布したトレーを1日5〜8時間、 2〜4週間続けて装着し、漂白します。
通院回数が少なくて済む・知覚過敏を惹起することが少ない等、良いところが多く、最近はこちらの方が一般的になりました。
欠点としては、
部分的な漂白ができない
唾液の作用を受けやすい
下顎では上顎ほどの効果があげにくい
治療中は、喫煙や食物の摂取に制限がある
長時間にわたってトレーを装着しているが為に、薬剤の味が気になる。
等があります。

新しい方法としては、薬剤を塗布した歯牙の表面にアルゴンレーザーを照射する方法があります。
これは数回の治療が必要となります。